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ひがしみの昔話

ひがしみの昔話

まま子とほん子〈中津川市加子母〉

 昔、ある田舎に、まま子(他人の産んだ子)と、ほん子(自分の産んだ子)と、二人の男の子を持っている母親が居りました。
 母親は自分の産んだ子ばかり可愛いくて、まま子はいつもいじめられておりました。
 栗拾いには、ほん子には、新らしい背負い篭を持たせ、まま子には底に穴のある古い背負い篭を持たせました。 帰って来ると、まま子の方は穴から栗が落ちてしまって、ほん子より栗が少ないと言って、「晩めしぬきだ」と、いじめました。
 ぞうきんかけのときも、ほん子の方には湯を入れてやり、まま子には氷の入っている水でかけさせました。
 あるとき、庄屋さまに世つぎがないので、子になりたいものは集まるようにと、お布礼が出ました。
 ほん子は美しい着物を着せてもらいました。
 まま子はつぎはぎの着物を着せてもらって行きました。
 大勢集まったので、そのうちから、知恵のある子を選ぼうと、庄屋さまは、知恵をためすために、板一枚と皿一枚、雪を一鉢と、松の小さい木を一本と並べて置いて、「これで文か歌かをずってみよ」と言いました。
 みんな首をかしげて何も言えません。すると、ほん子は、「板の上に皿、皿の上に雪、雪の上に松」と言い、まま子は、「板皿や、さらさの山に雪つみて、雪を根として生えた松かな」と言って、大変ほめられ、まま子が庄屋さまの世つぎと決まりました。


【解説】
 西洋にも『シンデレラ姫』という物語があって、まま子がいじめられていて、それが王子様と結婚することになる話である。
 まま子いじめは洋の東西を問わず、いつの時代にもあったようで、最後には「まま子」が幸せになって、めでたし、めでたしとなる。
 「シンデレラ」は「灰かぶり」の意味。