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ひがしみの昔話

ひがしみの昔話

としとり〈中津川市駒場〉

 「ちゃんと、お膳を出いて、並べて、お客い、行った時みたいによう、本膳じゃで、ちゃんと、おついまで煮て、数の子やか、田作りやか、ちゃんと、ごっつおに付けて、祝言によばれてった通りやったわね。昔の事なら、さよりの半分か、1本も貰や、どえらい事や。」
 「市川のお志賀様が笑わっせるでなあ。さよりをのう、3つ切にするで、それでも、どうかあっちの、でかい方をおくれりゃいいがなと思って、こうやって、横たの方で見とるじゃわい、なんてって、市川のあたりでもなあ。」
 「15日と大年(12月31日)だけ、お膳を据えて、ご馳走するわ。吉村のきよま、という子は面白い事いうもんやで『やいやい』と呼ばるで『なんじゃよ』ていや『やい、おら年とったぞ』おれより1つ下じゃったむんでなあ。『おら、おんしに、ぼいついたぞよ』なんてって、笑よったがなあ。暗いうちに、年とりょうらしたでなあ」
 「15日の年とりを、早うせんとなあ、田植えに遅れるてってなあ、14日の朝は、とりがちじゃなんてって、暗いうちに取って、寝よったなあ。たあけのようなことさあ」
 「31日も遅いとこは昼の人もあったけれど、大抵朝やったなえ。それで31日は、もう、そんね何にも、しゃせん」(昭和43年 安江かずさん)
 「うちのおばあさんは、お勝手に祀ったる、おえべっ様に、一升枡に給料袋を入れて一杯にしとくれんさい、てって拝みょうらしたよ。ちょっとも一杯にゃならなんだが」(田中ふさゑさん)


【解説】
 いもや、大根や、昆布や、豆腐にこんにゃく、こんな大きい鍋に、いろりで、お菜をぐたぐた煮てなあ。いろいろの味がついて、おいしいなあ。
 切り昆布のそうましいてったらない。ひととこへ入れといても、そうましょうなるなえ。 除夜の鐘の鳴っとる時に、巾着を縫って、建前、花篭、の銭を入れると、お守りになる。