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自慢の特産品

自慢の特産品

なす栽培農家(広報誌バックナンバーより)

何が面白いのかって、聞いて欲しいですね
     紀平康秀さん(中津川市駒場) 2011年7月号掲載
  「仕事で営業をしていた時は、社員同士が常にライバルだった。でも農業は違うね」。
 生産者同士が技術を教え合い、助け合いながら、より良いナス作りをしていることに初めは驚いたが、今はワクワクする日々だと紀平さんは話します。
 紀平さんがナス作りを始めるきっかけとなったのは、2年前、中山間農業研究所中津川支所でナスの栽培管理を担当するパートタイマーとして働き始めたことでした。その後、中津川市の就農支援セミナーや東美濃夏秋なす生産協議会が開く栽培見学ツアーに参加しました。
 経験は浅く、畑もないけれど、「独立したい」という気持ちがあった紀平さん。気が付くと、「畑を紹介してもらえませんか」と見学先の農家に頼んでいました。
 次の年の秋、畑を紹介してもらい、紀平さんが栽培を始めると、周りの農家はライバルではなく仲間として、心を込めた応援やアドバイスをしてくれました。「そのお陰」という紀平さんの1年目の出荷成績は、東美濃管内で優秀賞第3位でした。
 紀平さんの畑の一角では、岐阜県が昨年から開発・研究を行っている夏秋ナスの「独立袋栽培」の試験も行っています。ポリ袋に入った培土に苗を植え付けて育てる新技術で、作業の大幅な省力が出来、加えて連作障害などの心配がなくなります。新しい畑を確保できない紀平さんは、新技術の確立に大きな期待を寄せていると言います。
 「ナスやトマト作りを始めたいが・・・と思い悩んでいる人は、ぜひ栽培見学セミナーに参加して、直接私たちの話を聞くと良いですよ。何が面白いのかって、聞いて欲しいですね。先輩農家やJAが親切に相談に乗ってくれますよ」と仲間作りを呼びかけている紀平さんです。

ポリフェノールたっぷり ナス料理で健康作り
 「ナスは水分が多く食欲の落ちる夏でも食べやすい野菜。皮にはポリフェノールも豊富で、沢山食べて欲しいですね」と紀平さん。
 料理方法を選ばないナスですが、紀平さんのおススメは、ナスの赤味噌炒め。 ごま油でナスを炒め、赤味噌と砂糖で甘辛く味付けをします。



【プロフィール】

きひら・やすひでさん: 東美濃夏秋なす生産協議会に加入してナスを作り始めて2年目。3.4aの畑で296本のなすを栽培している。



1日の収穫や成果を振り返って 夫婦でとる夕食が楽しみ
     市岡次生さん・まつゑさん(中津川市阿木川上) 2012年7月号掲載
  定年退職を機に、JAと生産者組織が開く栽培見学ツアー参加した次生さん。ツアーでは、JAの選果場を見学したり、なすを栽培している先輩農家の話を聞きました。これがきっかけとなり、栽培に挑戦することを決めました。今年で5年目になります。
 初めは反対していた妻のまつゑさんも、次生さんのことを「ワンマンのところもあるけど、1つのことを一生懸命する人」と話し、看護師を定年退職した1年前からは手伝うようになりました。
 次生さんも「家内の力が無いことには、まかなえないよ」と感謝の気持ちを話し、「1日の収穫や作業の成果を振り返りながら、夫婦で夕食をとるのが楽しみで、喜びを感じる瞬間だよ」と笑います。
 標高が高く、6月中旬でも被覆資材を使って保温しながら、なすの成長を見守る市岡さん夫婦。「東京スカイツリーとちょうど同じ約634㍍と高い標高があり、なすの栽培には厳しい自然条件になっている。JA営農指導員や普及員の指導は欠かせない」と言います。
 市岡さんも加入する生産者組織・東美濃夏秋なす生産協議会とJAでは、夫婦揃って協議会員同士の畑を巡回する研修も行っています。こうした研修会を通して仲間同士で切磋琢磨しながら、安全・安心で美味しいなすの栽培技術向上を目指しています。
 市岡さんの畑では猿の被害も悩ましい課題になっていますが、栽培農家にとって、10a当たり10tの収量が1つの目標になります。
 次生さんは「なす栽培は米に比べると手間はかかるが、奥が深い仕事でもあり、面積当たりの収入も高いので年金プラスαを期待できる作物。今年は4aで栽培しているから、4tは収量を得たいな」と目標を描いています。


標高が600㍍以上ある市岡さんの畑では、なすが育つ温度を確保し遅霜を避けるため、6月中旬まで畝全体を被覆資材で覆っていました。今年は遅い時期の雹の被害防止にも役立ちました。


【プロフィール】

市岡さん夫婦:5年前からなす栽培を始め、今年は4㌃で200本を栽培する。他に借地も含めた水田50㌃など。 昨年からは妻のまつゑさんも加わり、2人で栽培に励む。