栗栽培の流れを1日で体験

基本技術講習会


苗木の植栽方法の実演を見る参加者
岐阜県恵那農林事務所は1月、JAひがしみの管内の2会場で合わせて4回、「クリ栽培の基本技術講習会」を開きました。新規に栗を栽培している人や今後栽培を検討している人、家庭内後継者など合計69名が参加しました。
同JA管内では菓子店からの栗の需要が高く、栽培も古くから盛ん。管内のクリ生産者でつくる東美濃栗振興協議会の10㌃当たり平均収量は全国平均の約2倍の200㌔となっており高い栽培技術があります。一方で高齢化や後継者不足などの課題もあります。
恵那農林事務所は会場となった栗園で、こうした産地の状況や課題について紹介するとともに、ほ場の準備や苗木の植え方、近年多発している凍害の軽減へ向けた対処方法を実演しました。また、東美濃栗振興協議会の名人剪定士らも講師に加わり、低樹高・超低樹高栽培技術に基づいた整枝剪定のグループ演習を行いました。
恵那農林事務所では「水田での転作希望も多いが、近年の気候の影響で凍害が増加しており、圃場の条件によってはしっかりとした対策が必要」などと開園準備について説明しました。
JAひがしみのでは、生産者組織や関係機関と一体となってこうした産地の維持振興を進めています。「年間作業の流れを1日で学べる今回の講習会の他にも、冬期剪定の講習や年間6回開催するクリ新規栽培チャレンジ塾もあり、栽培希望者を支援している。管理できない栗園の情報も集めているのでぜひJAに知らせてほしい」と話しました。