営農事業取り組み発表会

 JAひがしみのは19日、同JA本店で「2018年度営農事業取組発表会」を開いた。農業者の所得増大の実現に向け、営農・経済を担当する職員が具体的な事例を学ぶとともに互いに研鑽することが目的。同JA役職員や行政、農事組合法人の代表者ら約120人が出席した。
発表した職員はTACや営農専門指導員ら5人。JA恵南アグリセンターの成瀬周平営農専門指導員は「アグリゼミによる兼業農家の所得増大支援の取組みについて」と題し発表した。
同JAは「2016年度ひがしみのアンケート」で農業者による栽培指導・販売支援の要望を受け、2017年度から「アグリゼミ」を開講している。これは新たに水稲や野菜の栽培を考えている人や栽培技術の向上を希望する人を対象にした講習会で、4地域のアグリセンター単位で指導する。
成瀬営農専門指導員が講師を務めた恵南地域では23人が参加。病害虫の防除や農薬の取扱・散布方法、先輩農家への見学などを行った。また、参加者のもとへの定期的な巡回で細かな指導をおこなったことや野菜苗の無料配布で生産量を増やしたことに加え、JAの直売所への出荷や農業祭での販売で、所得を増大することができた。さらに家庭菜園として栽培していた参加者がJAの生産組合へ加入することにより、仲間づくりや共同出荷の意識を高めることにつながった。
成瀬営農専門指導員は「次年度は夏野菜の品目提案や販売支援、参加者の知識や興味に合わせた内容の見直しが課題。今後もゼミを通して、自身の知識や技術を高めるとともに、農業者の所得増大と地域の活性化を目指したい」と話した。