東美濃の栗産地の将来を探る/「若手の会」がクリ栽培の集いを開催

有志で結成されている「若手の会」

東美濃栗振興協議会の若手会員の有志で結成されている「若手の会」が主体となり、6月27日、岐阜県県恵那総合庁舎で「クリ栽培の集い」を開催した。若手生産者や栗栽培に興味を持っている若者ら関係者23名が参加した。
東美濃地域は中津川・恵那の両市にまたがる岐阜県下最大のクリ産地。しかし一方で同地域の栗生産者は定年退職者が第2の人生として栽培を始める人も多く高齢化が進んでいる。産地として経営主が順次世代交代していく時期に差し掛かっている。「クリ栽培の集い」は、自分たちと同世代の仲間を広げ、栗産地を盛り上げようという強い想いからから開催に至っている。
同集いでは、第1部は東美濃産の栗を使用したお菓子で全国展開をしている、恵那川上屋代表取締役鎌田真悟氏から「菓子屋から見た恵那栗の魅力」と題して、地元の栗の魅力と、和菓子店と生産者が共に喜べる仕組みづくりについて講演。「超特選栗」を軸にJAや行政なども巻き込んで地域ブランド確立したことや、「農家の自信と地域の自慢につながる栗産地を築いていく」と話した。
「第2部ではテーマを設定、「栗の魅力を共有しよう」「仲間同士で助け合う仕組みを作ろう」として2グループに別れ、若者の立場からディスカッションを行った。栗栽培を目指す参加者は、「生産技術の講習と思い参加したが、販売先や売り方などのアイデアもあり興味深かった」、「生産者の自信につながる内容で、次回も参加したい」と話した。
協議会の森晃会長は「栗で経営ができる見本を示し、若い生産者が安心して生活できるような産地づくりをしていきたい」と話した。
主催した「若手の会」は東美濃栗生産協議会に所属する生産者と生産者の後継者有志で結成された構成員7名のグループ。同世代のクリ生産者仲間づくりをメインテーマとして月に1回程度の情報交換会を行っているが、土づくりや栽培技術などテーマは多岐にわたっている。平成30年11月より活動開始、現在までに若手の会で情報交換を11回、仲間づくりを目的にしたイベントを今回の集いを含め3回行っている。