夏秋トマト出荷開始

 東美濃夏秋トマト生産協議会が生産する夏秋トマトの出荷が6月下旬よりスタートした。育苗期から定植後は天候不順により、やや生育が鈍り、昨年より若干遅い出荷となった。11月中旬までに主に京都、岐阜、名古屋市場へ1,758㌧の出荷を見込んでいる。本年度は新たに1品種を導入。地域への定着を図るとともに、産地の発展を期待する。
同協議会は現在127戸が「桃太郎」「麗夏」「麗月」を19haで栽培。「麗月」は昨年度試験栽培され、本年度新たに導入。管内にある2ヵ所のトマト選果場の内、「加子母トマト選果場」に出荷する恵那北トマト生産組合56戸の内47戸が栽培。同組合は34年間「桃太郎」を栽培してきたが、昨年度は猛暑による裂果が目立ち、出荷量が減少したことから、極硬玉で裂果に強い品種の切り替えに踏み切った。
同JA管内での夏秋トマトは中山間地の冷涼で昼夜の気温差があることを活かし栽培され、色・食味・品質ともに優れた品質が市場から高い評価を得ている。仲間づくりや意識統一のために新規栽培者に向けた研修施設での就農支援や若手の生産者を対象とした交流会なども積極的に行う。昨年度は独自の生産工程管理「ひがしみのGAP」から、農水省ガイドラインに準拠した「岐阜県GAP」に切り替え、産地としてのレベルアップを目指している。
6月24日、25日、7月1日には各品種による目揃会が選果場やアグリセンターで開催。生産者や市場、行政、JA関係者などが集まり、販売情勢や出荷規格、出荷方法を確認した。JAひがしみの営農部は「安定した出荷で高品質な美味しいトマトを消費者に届てほしい」と呼びかけた。