現役農高生が「ヘルパー」資格に合格

栗剪定士認定制度


JAひがしみの荻野組合長から合格証を受け取った恵那農高3年生の長江さん(中央)

中津川市茄子川のJAひがしみの本店で2月28日、栗剪定士認定制度の資格合格証授与が行われました。本授与式は4月下旬に計画されていますが、今回は3月に卒業を控えた高校3年生1名が合格したことから、全体の授与式に先駆けて授与を行いました。
栗剪定士認定制度は、超低樹高栽培技術を土台とした大玉・高品質な栗の栽培技術について知識や技術を認定するもの。技術保持者を目に見える形にし、産地の振興につなげようと2010年からJAひがしみの、東美濃栗振興協議会、関係機関などが連携して制度化しました。
今回、合格証を受け取ったのは、恵那農業高校3年生の長江汰輝(ながえたいき)さん。同校の丹羽健教諭とともにJA本店を訪れ、JAの荻野修三代表理事組合長から「ヘルパー」資格の合格証を受け取りました。
同校では生徒らが、JAなどが年間6回開催する栗新規栽培チャレンジ塾に参加するなどして地域作物や地域農業の課題に対する理解を深めています。学校を通して認定制度について知った長江さんは、同チャレンジ塾に参加し修了することで受験資格を得、2月に行われた試験に挑戦。筆記試験を経て「ヘルパー」資格に合格しました。現役の高校生では初の合格者となりました。
同制度では他に、「名人剪定士」「指導剪定士」「剪定士」の資格があり、「ヘルパー」以外の資格は実際に栗園を管理していることが条件。「指導剪定士」「剪定士」については実技審査も行われます。
この春から地元の営農組織で働くことが決まっている長江さんは、「栗は地域の特産品であり、経営作物としても魅力があると感じた。4月からは就職先でまずはしっかりと仕事を覚えたい。ゆくゆくは栗栽培もやってみたい」と笑顔で話しました。
JAの荻野組合長は「長江さんは地域で農業に携わられるということで、自然が相手で大変な側面もあるが、高齢化が進む産地を支える担い手の一人として期待している」と激励しました。