耐倒伏性に期待 清水農産の水稲「清水1号」

清水 1号」の生育を確認する清水農産のメンバー(9月16日撮影)

JAひがしみの管内の中津川市阿木の清水農産が育成した水稲品種「清水 1号」が耐倒伏性の強い作りやすい品種として期待が高まっている。稈長(かんちゅう)が60㌢前後とコシヒカリより35㌢ほど短い。

今年は長雨と日照不足の影響で、JA管内の水田では例年に比べて倒伏が多かった中、、「清水 1号」の栽培圃(ほ)2・6㌶では倒伏が見られなかった。

同法人の鷹見義公さんは「稈長はコンバインで刈り取りができる長さ。実りが進んでも草勢が乱れないので田んぼも整然としてきれい」品種の特徴を話す。千粒重は「コシヒカリ」より重く、食味値は同等、味度値では高くなっている。

同法人は「中山間地の生産コストに見合った価格で取引できる米として、将来的に地域農業の維持にも貢献できるような米に育てたい」と話す。価格維持対策として、販売先の大阪、愛知の米穀商からの受注生産の体制をとっており、栽培面積は少しずつ広がっている。

同JAでは特産品として強化目指し、種子や苗の受注・販売を行う。当面は、条件を満たした同JA管内の栽培希望者と契約を交わして栽培を進める。

「清水 1号は2019年に農林水産省の品種登録を受けている。