2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 万里走る車〈中津川市加子母〉 昔々、竹坊という子がいて、いつも徳じいの家の縁側に日向ぼっこに来ていました。「竹坊、お前はええ夢を見たら、俺に売ってくれると、約束したな。どうじゃゆうべは」と言ったら、「ゆうべの夢は、全くええ夢じゃったで […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 馬の尻穴〈中津川市加子母〉 昔、あるところに、ちょっと頭の悪い息子がありました。 親は、少しでも利巧に見せたいと思っておりました。 隣村の親類に普請がありました。 お父さんは、みやげを作って、息子をお祝いの使いにやることにしま […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 猟の名人〈中津川市蛭川〉 奈良井に数右衛門という猟の名人がいました。昔の銃弾は鉛の弾でした。五発六発と続けて同じ的を撃つと弾が重なり合って鉛の棒のようになっていたそうで、名人数右衛門のことは苗木藩にも知られておりました。 ある年 […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 ツンツンカラカラビービーソ〈中津川市加子母〉 昔々、お爺さんが山へ草刈りに行きました。あまり鼻が出るので、ツンと手鼻をかんで木の枝に塗りつけておいて、草を刈っていると、小さい小さい鳥がその鼻にくっついてチンチンと鳴くので、お爺さんは捕まえて、そのまま […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 山中の怪奇〈中津川市蛭川〉 蛭川は家が数件ほどで、大木が茂った盆地だった頃の話です。信州(長野県)の方からここへ一人の旅人がはいってきました。道に迷ってしまい、あたりはすっかり暗くなりました。周囲を見回していると、林の中に、かすかに […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 娘に化けた狐〈中津川市蛭川〉 一人の男が広い原っぱの一本道を、足ばやに歩いていると、突然先の方で、草むらから年老いた一匹の狐が飛び出しました。 男は太い松の木の陰にかくれて狐の様子を見ていました。 狐は木の枝を拾っては口で折り、そ […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 尾巻き〈中津川市坂下〉 ある冬の日暮れに、一匹の腹ぺこのサルが、木曽川の川原へ降りて来ました。サルが何か食べる物はないかと、見回していると、魚を焼く臭いがして来ました。サルが行ってみると、カワウソが魚を焼いていました。 「すま […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 まま子とほん子〈中津川市加子母〉 昔、ある田舎に、まま子(他人の産んだ子)と、ほん子(自分の産んだ子)と、二人の男の子を持っている母親が居りました。 母親は自分の産んだ子ばかり可愛いくて、まま子はいつもいじめられておりました。 栗拾い […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 出の小路山の大檜〈中津川市付知町〉 今から二百年ほど前のことです。出の小路山のふもとに大きな檜がありました。四方へ枝を張ったその姿は神々しいくらいでした。 江戸城二の丸の普譜の用材を整えることを命ぜられた尾張藩は、裏木曾の美林に目をつけ、 […]
2017年6月18日 / 最終更新日 : 2017年6月24日 mockup 中津川 瘤掴み様〈中津川市蛭川〉 むかし、六部の老人が諸国を巡り歩くうちに、この瘤掴み様の祀ってあるあたりに住みつきました。 この老人は身よりもなく、病気になり、なおる見込みもないようすになったとき、近所の人に言いました。 「俺はもう […]